AI VOICE — 3サービス比較最終更新 2026.08.23

ElevenLabs・Speechify・Murfを、同じ日本語原稿で聞き比べた

約774文字の同じ日本語原稿を3サービスに読ませて、自分の耳で聞きました。 英語圏のレビューの要約ではなく、日本語で試した記録です。

目次を見る9項目
  1. 1先に結論
  2. 2条件で絞り込む(比較データベース)
  3. 3今回の比較条件
  4. 4事実の比較(料金・無料枠・商用利用)
  5. 5聞いた印象の比較
  6. 6サービス別に聞いた記録
  7. 7追加検証:Speechify Enhance
  8. 8結局、自分ならどれを選べばいい?
  9. 9今回わかっていないこと

先に結論

今回のテストでは、ElevenLabs(モデル v3)と Speechify Studio は、日本語でも実用レベルだと感じました。Murf は今回の設定では、日本語に少し違和感が残りました。

ただし、これはAI音声サービスの絶対的な順位ではありません。同じ日本語原稿を1回ずつ読ませた初回比較です。ボイス・モデル・設定・原稿・用途が変われば結果は変わります。

そしてこの記事でいちばんお伝えしたいのは、順位ではなく次の2点です。

  • 同じサービスでも、モデルを変えると印象が大きく変わりました。ElevenLabs は Multilingual v2 では「日本語が上手な外国人」に聞こえましたが、原稿もボイスも変えずに v3 にしただけで「日本人が普通に読んでいる」水準に感じました。サービス名だけで比べると判断を間違えます。
  • 3社とも、無料枠で作った音声は商用利用できません。これは3社の公式情報で確認しました(2026年9月10日に再確認)。「無料で試して、そのまま動画に使う」はどこでもできません。

条件で絞り込む

あなたの条件を選ぶと、残った理由・外れた理由・まだ確認できていない項目が出ます。 当研究所が確かめていないことは「未確認」と表示します。推測では埋めません。

やりたいことを選ぶ(いくつでも)

条件を選んでいません。3件すべてを表示しています。

公式サイトへのリンクは広告リンクではありません。クリックしても当研究所に報酬は入りません。 料金・権利・機能は変わります。契約前に必ず公式ページで現在の値を確認してください。

全項目の比較(1マスごとに出所と確認日)

34 / 45 埋まっています
  • 公式確認済
  • 実測
  • 未検証
  • グレーの文字は試聴の主観(ラベルを付けません)
項目ElevenLabsSpeechify StudioMurf
料金・プラン
無料プランあり(Free)公式確認済2026-09-10確認出典あり(Studio Free)公式確認済2026-09-10確認出典あり(無料トライアル)公式確認済2026-09-10確認出典
無料枠の量10,000クレジット / 月公式確認済2026-09-10確認出典600クレジット(ボイスオーバーは1秒=1クレジット)公式確認済2026-09-10確認出典音声生成 10分(Voice Generation Time)公式確認済2026-09-10確認出典
最安の有料プラン$6 / 月(Starter)公式確認済2026-09-10確認出典$100 / 年(Studio Starter)公式確認済2026-09-10確認出典$19 / 月(Creator)公式確認済2026-08-20確認2026-09-10 は料金ページを読み取れず、再確認できていない。契約前に公式で必ず確認すること。出典
月額で払えるか月額あり($6 / 月)公式確認済2026-09-10確認出典料金ページは年額のみ表示(月額の記載なし)公式確認済2026-09-10確認「月額プランが存在しない」ことの確認ではなく、料金ページに記載が無いという意味。出典月額あり($19 / 月)公式確認済2026-08-20確認2026-09-10 は再確認できていない。出典
課金の数え方クレジット(Web生成は入力1文字=1クレジット)実測2026-08-19確認774文字の原稿で残高が774減った実測。公式ヘルプの記載とも一致(2026-08-22再確認)。出典クレジット(ボイスオーバー1秒=1、吹替1秒=3、アバター1秒=30)公式確認済2026-09-10確認文字数ではなく秒数で数える。同じ原稿でも読み上げが遅いほど減る。出典音声生成時間(分)公式確認済2026-09-10確認出典
権利(商用利用・書き出し)
無料枠での商用利用不可(商用ライセンスは Starter 以上)公式確認済2026-09-10確認出典不可(No commercial usage rights)公式確認済2026-09-10確認出典不可(商用利用の権利は有料プランのみ)公式確認済2026-09-10確認出典
無料枠でのダウンロード―未検証無料プランでの書き出し可否を当研究所は確認していない。―未検証無料プランでの書き出し可否を当研究所は確認していない。不可(No downloads included)公式確認済2026-09-10確認出典
無料枠での帰属表記必要(タイトルに elevenlabs.io または 11.ai を入れる)公式確認済2026-09-10確認出典―未検証無料プランでの帰属表記の要否を当研究所は確認していない。―未検証無料トライアルでの帰属表記の要否を当研究所は確認していない。
有料プランでの商用利用可(すべての有料プランに商用ライセンス)公式確認済2026-09-10確認Beta Services を使う場合を除く、と公式に記載がある。出典可(Studio Starter 以上に商用利用の権利)公式確認済2026-09-10確認出典可(すべての有料プランに商用利用の権利)公式確認済2026-09-10確認出典
日本語
日本語の音声を作れるか対応(v3 / Multilingual v2 / Flash v2.5)公式確認済2026-08-20確認出典作れた(画面表示は「Japanese +22」)実測2026-08-19確認ボイスの正確な名称は記録できていない。作れた(日本語ボイス Denki)実測2026-08-19確認
日本語の印象(試聴・主観)v3 は「日本人が普通に読んでいる」と感じた。Multilingual v2 は「日本語が上手な外国人」に聞こえた2026-08-19 試聴・主観運営者1人が1回ずつ聴いた印象。点数ではない。自然。ElevenLabs v3 と遜色ないと感じた2026-08-19 試聴・主観運営者1人が1回聴いた印象。Enhance は使わない状態。やや不自然さが残った(Gen 2 / Conversational・ほぼ初期設定)2026-08-19 試聴・主観日本語ボイス1つだけ・初期設定に近い状態での印象。Murfの最高性能を試した結果ではない。
機能
音声クローンあり(Starter 以上の Instant Voice Cloning。無料プランは不可)公式確認済2026-09-10確認Professional Voice Cloning は Creator 以上。出典あり(Studio Starter 以上。無料プランは不可)公式確認済2026-09-10確認出典―未検証音声クローンの有無・対象プランを当研究所は確認していない。
吹替(ダビング)―未検証吹替機能の有無・対象プランを当研究所は確認していない。あり(Dubbing Studio。吹替は1秒=3クレジット)公式確認済2026-09-10確認出典―未検証吹替機能の有無・対象プランを当研究所は確認していない。
強調・ゆらぎの細かい編集―未検証強調・ゆらぎに相当する編集機能を当研究所は確認していない。―未検証Enhance は触ったが、強調・ゆらぎに相当する編集の可否は確認していない。強調(Emphasis)・ゆらぎ(Variability)は Business($66 / 月)から公式確認済2026-08-20確認2026-09-10 は再確認できていない。編集画面そのものは無料トライアルでも触れた(2026-08-19)。出典
API―未検証料金ページに Free / Starter の API 可否が明示されていなかった(2026-09-10)。Studioプランとは別のAPI製品として案内されている公式確認済2026-09-10確認API の料金はこのページとは別ページ。当研究所は内容を確認していない。出典―未検証API の有無・対象プランを当研究所は確認していない。

今回の比較条件

比較の価値は、条件がそろっているかで決まります。今回そろえたのは次のとおりです。

  • 同じ日本語原稿を各サービスに入力(約774文字)
  • 原稿には日常会話・日時・金額・パーセント・数字・英語のサービス名・固有名詞・感情表現・長文を意図的に混ぜた
  • YouTubeナレーションで使う場面を想定した文章にした
  • 実施日は2026年8月19日、すべて無料枠で実施

逆に、そろえられなかったことも先に書きます。各サービスの最高性能モデルや最適設定までは追い込んでいません。基本的に初期設定に近い状態での比較です。

各サービスで選んだボイス・モデル・設定、クレジットの増減、操作の記録は 2026年8月19日のAI音声検証記録 に置いています。⚠️ 共通原稿の全文はまだ公開できていません(次の更新で追記します)。

事実の比較(料金・無料枠・商用利用)

まず、聞いた印象ではなく公式に書いてある事実を並べます。全項目の表は上の「条件で絞り込む」の中にあり、1マスごとに、どこで確認したか・いつ確認したかが付いています。まだ確かめていない項目は「―」のまま残してあります。推測では埋めません。

この表で、購入判断にいちばん効くのは「無料枠での商用利用」の行です。

3社とも、無料枠で作った音声には商用利用の権利が付きません。YouTube・商品紹介・研修動画など「仕事で使う」つもりなら、どのサービスでも有料プランが前提になります。無料で試すこと自体は問題ありませんが、その音をそのまま納品物に入れることはできません。

ダウンロードの可否、帰属表記、そしてあとから有料にしたら無料期間中の音声を使えるようになるのかまでは 無料で作ったAI音声は、仕事に使っていい? で確認しています。

YouTubeのナレーションに使えるかという用途からの判断は AI音声はYouTubeナレーションに使える? にまとめています。

もう1つ、表に出しておきたいのがMurfの無料プランはダウンロードができないことです(公式の料金ページに「Everything in Business Plan (No Downloads)」と明記されています)。試聴して比べることはできますが、音声ファイルを持ち出すことはできません。

そしてMurfの「強調(Emphasis)」「ゆらぎ(Variability)」は Business プラン($66/月)からです。後述するとおり編集機能はMurfの強みですが、その中心的な機能は最安プランには入っていません。

今回、数字で取れた唯一の実測

実測測定日 2026.08.19

ElevenLabs 無料枠のクレジット消費

774クレジット / 774文字

条件
無料プランのWeb版 Text to Speech 画面で、774文字の原稿を1回生成。残高が 9,550 → 8,776 に減った(差 774)。Eleven v3 でも同じ原稿で 8,776 → 8,002(差 774)。画面には「774 / 5,000文字」と表示された。公式ヘルプにも「Webでの生成は入力1文字につき1クレジット」と書かれており、実測はこれと一致した(2026.08.22再確認)。
出所
収益化研究所が実画面で確認(2026.08.19)

ElevenLabsの無料枠では、今回の条件では入力した文字数とほぼ同じだけクレジットが減りました。ただしこれは「1文字=1クレジット」という一般仕様として確認したものではありません。2026年8月19日に、このモデル・このWeb画面・この原稿で測った結果です。モデルや機能が変われば消費は変わる可能性があります。

聞いた印象の比較

ここからは数字ではなく、聞いた感想です。点数は付けていません。運営者ひとりが1回ずつ聞いた主観であることを、先にお断りしておきます。

列を「サービス名」ではなく「サービス+モデル」にしています。同じElevenLabsでもモデルで印象がまったく違ったためです。

同じ原稿を聞いた印象

試聴評価(運営者の主観)

2026年8月19日/約774文字の同じ日本語原稿/各1回生成/すべて無料枠/運営者1人が試聴

数字ではなく言葉で書いています。点数は付けていません。
聞いた観点ElevenLabs v3ElevenLabs Multilingual v2Speechify StudioMurf
日本語の自然さ日本人が普通に読んでいると感じた日本語が上手な外国人のように聞こえた自然。ElevenLabs v3と遜色ないと感じたやや不自然さが残った
数字・金額の読み目立つ読み間違いは感じなかった違和感あり(198円などの読み)今回は個別に記録していない今回は個別に記録していない
英語(サービス名)の読み今回は個別に記録していない非常に良い(Microsoft Teams・OpenAI・ChatGPT)今回は個別に記録していない今回は個別に記録していない
固有名詞「Notta」の読み今回は個別に記録していないうまく読めなかった今回は個別に記録していない不自然だった
感情表現非常に良かった。「え、本当にできたの?」に自然な感情が乗った悪くないと感じたEnhance前は個別に記録していない今回は個別に記録していない
生成の速さ(体感・計測ではない)体感で数秒(774文字)今回は記録していない速いと感じた体感で約1分
ナレーションに使えると感じたか使えそうだと感じた精度が足りないと感じた使えそうだと感じたそのまま使いたいとは感じなかった

「今回は個別に記録していない」は、悪かったという意味ではありません。その観点でメモを取っていなかった、という意味です。次の検証で埋めます。

今回の条件での主観的な並びは、ElevenLabs v3 ≒ Speechify Studio > Murf ≳ ElevenLabs Multilingual v2 でした。繰り返しになりますが、これは今回のボイス・モデル・設定・原稿での結果です。

サービス別に聞いた記録

試聴評価(運営者の主観)2026.08.19

ElevenLabsEleven v3 — Kyo(Low, Soft & Steady)

モデルを v3 に変えただけで、日本語の印象が一気に変わりました。今回いちばん驚いた結果です。

よかったと感じた点

  • 「日本人が普通に読んでいる」と感じられる水準だった
  • 数字の目立つ読み間違いを感じなかった
  • 感情表現が非常に良く、「え、本当にできたの?」に自然な感情が乗った
  • 生成が速い。774文字でも体感で数秒だった
  • 生成のテイクが1・2と複数案が表示された

気になった点

  • 原稿中の「でも……うーん」の「……」を、意図しない形で発音する挙動があった
  • (この点は原稿をTTS向けに調整すれば改善する可能性があるが、今回は試していない)
条件
約774文字の共通原稿/無料プラン/ボイスはMultilingual v2のときと同じKyo/モデルだけv3に変更

これは測定値ではなく、上の条件で聞いたときの運営者ひとりの感想です。 ボイス・モデル・設定・原稿が変われば結果は変わります。

ElevenLabs は、同じ原稿・同じボイスのまま Multilingual v2 → v3 でここまで変わるのが今回いちばんの発見でした。Multilingual v2 のときは「日本語が上手な外国人が読んでいる」ように聞こえ、数字や固有名詞(「Notta」など)の読みにも違和感がありました。

ElevenLabs単体の料金・商用利用条件・モデル別の詳しい試聴記録は ElevenLabsのPRODUCT LAB にまとめています。

試聴評価(運営者の主観)2026.08.19

Speechify Studio日本語対応ボイス(画面表示は「Japanese +22」「United States」)

入口の分かりにくさとは対照的に、音声そのものの品質は高いと感じました。

よかったと感じた点

  • 日本語が自然で、品質はかなり高いと感じた
  • ElevenLabs v3 と遜色ないと感じた
  • 生成も速かった
  • YouTubeナレーションなどに使えそうだと感じた

気になった点

  • 最初に通常のSpeechify側へ入ってしまい、無料で使う導線が初見では分かりにくかった
  • Premiumの7日間無料トライアルへの誘導が強く、カウントダウン表示で焦らされる感じがした
条件
約774文字の共通原稿/Speechify Studio の Free プラン/Enhance は使わない状態

これは測定値ではなく、上の条件で聞いたときの運営者ひとりの感想です。 ボイス・モデル・設定・原稿が変われば結果は変わります。

Speechifyの「入口」について、誤解しないでほしいこと

最初に通常のSpeechify(読み上げアプリ側)へ入ったとき、「Premium 7日間無料」「その後 年額19,999円」といった表示とカウントダウンが出ました。運営者としては、無料で使う導線が分かりにくく、急かされる印象を受けました。

ただしこれは「Speechifyに無料プランがない」という意味ではありません。その後、Speechify Studio に別途 Free プランがあることを確認し、実際に Studio Free で使えました。公式の料金ページでも、Studio Free(600クレジット/1,000以上のボイス/商用利用権なし)が確認できます。

正確に言うと、Reader / Premiumトライアル / Studio Free の導線が、初見の運営者には分かりにくく感じられたということです。

Studio Free の中身、クレジットの数え方(Speechifyは文字数ではなく秒数で数えます)、Enhance、商用利用の条件は Speechify StudioのPRODUCT LAB にまとめています。

試聴評価(運営者の主観)2026.08.19

Murf日本語 — Denki / Gen 2 / Conversational

音声は今回の設定では一段下に感じましたが、編集機能は3社の中でいちばん触りごたえがありました。

よかったと感じた点

  • 編集画面が良い。Pitch・Speed・Pause・Variability・Emphasis を細かく調整できた
  • 段落をブロックに分けて編集できるのが扱いやすかった
  • ElevenLabs Multilingual v2 よりは少し良いと感じた

気になった点

  • 日本語にまだ不自然さが残った(主観的には「v2.2くらい」という印象)
  • 固有名詞「Notta」の発音が不自然だった
  • 3分間聞き続けたいとは思わなかった
  • 生成に体感で約1分かかった(ElevenLabs v3 は体感数秒)
条件
約774文字の共通原稿/無料プラン/設定はほぼ初期状態のまま/最適設定までは追い込んでいない

これは測定値ではなく、上の条件で聞いたときの運営者ひとりの感想です。 ボイス・モデル・設定・原稿が変われば結果は変わります。

「Murfはダメ」という結論ではありません。今回はほぼ初期設定のまま、日本語ボイスを1つ(Denki)試しただけです。他のボイス、他のモデル、追い込んだ設定であれば結果は変わる可能性があります。Murfの最高性能を検証したわけではないことは、はっきり書いておきます。

そして編集機能の強さは、音声品質とは別の評価軸です。読み上げっぱなしではなく、間や強弱を自分で作り込みたい人にとっては、Murfの編集画面は明確な利点でした。ただし前述のとおり、Emphasis と Variability は Business プラン($66/月)からです。

編集機能がどのプランに入っているか、無料トライアルでダウンロードできない点、公式ページどうしの数字のズレは MurfのPRODUCT LAB にまとめています。

追加検証:Speechify Enhance

ここは3社の同条件比較とは切り離して読んでください。

Speechify Studio には Enhance という機能があります。押してみたところ、原稿に [curious] [laughing] [uhm] [shouting] といった感情・話し方のタグが自動で挿入されました。

Enhance後の感情表現については、ElevenLabs v3 より少し上かもしれないと感じた箇所もありました。ただし大差ではありません。

⚠️ ここは条件がそろっていません。Enhanceを使ったSpeechifyと、通常状態のElevenLabsを、同じ条件の比較として並べてはいけません。上の比較表はすべてEnhance前の結果です。ElevenLabs側にも似た調整を行ったうえで比べ直す必要があり、それは今回やっていません。

結局、自分ならどれを選べばいい?

ここで「1位はこれ」とは書きません。JIBUNMUKIは、みんなの1位を決めるサイトではないからです。順位を1つ置いても、あなたの用途が違えば外れます。

代わりに、ここまでに出した事実だけを使って3つの質問に答えてください。3問で1本に絞れるようにしてあります。新しい情報は足していません。上の表と試聴記録の並べ替えです。

質問1 — 作った音声を、仕事に使いますか?

YouTubeの収益化、商品紹介、研修動画、クライアントへの納品。1円でも売上につながるなら「はい」です。

「はい」の人。無料枠という選択肢は、この時点で消えます。3社とも無料枠に商用利用の権利が付きません(3社の公式で確認・2026.08.20)。有料プラン前提で質問2へ進んでください。

「いいえ」の人(練習・個人の趣味・公開しない用途)。無料で試せる量がいちばん多かったのはElevenLabsのFree(10,000クレジット/月)です。今回の実測では日本語1文字につき1クレジット減ったので、単純計算で日本語1万文字ぶんになります。一方Murfの無料プランは音声ファイルを書き出せません(公式)。手元に音声を残したいなら、Murfの無料枠は目的を果たしません。無料で公開するときの帰属表記の条件は 無料で作ったAI音声は、仕事に使っていい? にまとめています。

質問2 — この3つのうち、あなたにいちばん重いのはどれですか?

  • 日本語の自然さ → ElevenLabs(モデルはv3) か Speechify Studio。今回の試聴では、この2つが自然に聞こえました。この2社で迷ったら ElevenLabsとSpeechify Studio、どちらを契約すべき? で決着が付きます(料金の数え方が違うので、そこで決まります)
  • 毎月の出費をできるだけ小さく → ElevenLabs の $6/月(Starter)。月額で比べると今回の3社では最安です。Speechify Studio は $100/年なので、始めるときに1年ぶんの判断が要ります。Murfで商用利用できる最安は $19/月(Creator)です(いずれも公式確認・2026.08.20)
  • 間や強弱を、自分で作り込みたい → Murf。編集画面は3社でいちばん触りごたえがありました。ただしその中心である Emphasis と Variability は Business($66/月)からです。ここを見積もりに入れないと、契約してから「思っていた機能が無い」になります

質問3 — 「サービス名」だけで決めていませんか?

今回いちばんの発見はここでした。ElevenLabs は、同じ原稿・同じボイスのまま Multilingual v2 から v3 に変えただけで、印象が「日本語が上手な外国人」から「日本人が普通に読んでいる」に変わりました。

つまり「ElevenLabsは日本語が自然か」という問いの立て方そのものが間違っています。正しくは「ElevenLabsのどのモデルが日本語で自然か」です。契約する前に、自分が使うモデルまで決めてください。モデル差の詳細は v2とv3、日本語はどれくらい違う? にあります。

ここまでの3問で1本に絞れているはずです。最後に、そもそも今日決めていいのかを確認してください。

この3社から、今日決めてよさそうな人

  • 日本語のナレーションを作りたい(今回の試聴はすべて日本語)
  • 読ませる原稿がテキストで手元にある
  • 仕事で使うなら有料プランを前提にできる
  • 3分程度までの音声を、まず1本作ってみたい
  • 「世間の1位」ではなく、上の3問の答えで決めてよいと思える

今日は決めないほうがいい人

  • 自分の声をクローンしたい(今回まったく検証していません)
  • 10分以上の長尺が前提(3分の通し聞きすらできていません)
  • 有料プランの音で判断したい(今回はすべて無料枠での検証です)
  • 日本円での請求額を先に固定したい(3社ともドル建て。円換算は出していません)
  • Murfを本気で評価したうえで決めたい(日本語ボイス1つ・ほぼ初期設定でしか試していません)

2026年8月19日の試聴と、2026年8月20日の公式確認にもとづく整理です。右側に1つでも当てはまるなら、その項目が埋まるまで待つほうが、契約してから後悔するより安く済みます。

今回わかっていないこと

この記事で確かめられていないことを、隠さず並べます。

  • 各サービスの最高性能モデル・最適設定は追い込んでいません
  • Murfで試したのは日本語ボイス1つ(Denki)だけです
  • Speechifyで使った日本語ボイスの正確な名称を記録していません(画面表示は「Japanese +22」)
  • 生成速度は体感であり、ストップウォッチによる計測ではありません
  • ElevenLabs v3 の「……」の発音は、原稿をTTS向けに調整すれば改善するかどうか未検証です
  • すべて無料枠での検証です。有料プランで生成した場合の品質は確認していません
  • 日本円での実際の請求額は確認していません(為替と決済手数料で変わるため、円換算の固定値は出しません)
  • Enhance前後の同条件比較はできていません

音声ファイルを掲載していない理由。今回生成した音声は、すべて3社の無料枠で作ったものです。 前述のとおり3社とも無料枠には商用利用の権利が付きません。 このサイトは広告を扱う商用サイトなので、無料枠で作った音声をそのまま載せることはしません。 実際の音を載せるときは、商用利用が認められる有料プランで生成し直したうえで公開します。

次に読める場所

料金・無料枠・商用利用条件はElevenLabs公式/Speechify Studio公式/Murf公式で 2026年8月20日 に確認しました。変更されている可能性があるので、契約前に必ず公式で現在の値を見てください。いずれも広告リンクではありません。クリックしても当研究所には報酬は入りません。