AI VOICE — 無料最終更新 2026.08.23

AI音声は無料でどこまで作れる?3社の無料枠を、実際に全部使って比べた

3社とも「無料で音を確かめる」ことはできます。ただし数え方が文字・分・秒でバラバラなので、数字を横に並べても比較になりません。そして無料枠の本当の制限は量ではなく持ち出しのほうで、無料で音声を手元に残せるのは3社中ElevenLabsだけです。3社とも商用利用は不可です。

先に結論

「AI音声 無料」で来た人が知りたいのは、たぶんこの2つです。

無料でどれくらい作れますか? / 無料で作ったものを、そのまま使えますか?

答えを先に書きます。

  1. 3社とも「音を確かめる」ことは無料でできます。 当研究所は2026年8月19日に、3社とも無料枠だけで日本語の音声を作りました
  2. どれくらい作れるかは、横に比べられません。 数え方が文字(ElevenLabs)/分(Murf)/秒(Speechify)でバラバラだからです
  3. 無料枠の本当の制限は「量」ではなく「持ち出し」です。 MurfとSpeechify Studioは、無料だとファイルを書き出せません。3社のうち、無料で音声を手元に残せるのはElevenLabsだけです
  4. 3社とも、無料で作った音声を仕事に使うことはできません

「無料で作って、そのまま納品する」という使い方は、3社のどれでもできません。 無料枠は、契約前に音を確かめるための枠です。

⚠️ このページは「無料でどこまで作れるか」の話です。権利の話(無料で作った音声を仕事に使えるか、帰属表示は要るか、有料化後に使い回せるか)は AI音声を無料のまま商用利用できる? に分けて書きました。

3社の無料枠を横に並べる(公式確認 2026.08.20〜22 / 実使用 2026.08.19)

20 / 24 埋まっています
  • 実測
  • 公式確認済
  • 外部評価
  • 未検証
項目ElevenLabs FreeMurf FreeSpeechify Studio Free
月額$0公式確認済$0(クレジットカード不要)公式確認済$0公式確認済
無料枠の単位文字(10,000クレジット / 月)公式確認済時間(音声生成10分)公式確認済秒(600クレジット・Voiceoverは1秒1クレジット)公式確認済
無料でファイルを書き出せるか可(MP3 128kbps / 44.1kHz)公式確認済不可(The ability to download and export projects is only available with a paid plan.)公式確認済不可(mp3で書き出すには有料プランが必要と公式が説明)公式確認済
商用利用不可(非商用に限る)公式確認済不可(No Commercial Rights)公式確認済不可(No commercial usage rights)公式確認済
公開するときの帰属表示必要(タイトルに elevenlabs.io または 11.ai)公式確認済未検証未検証
1回に入れられる量2,500文字(公式ヘルプの無料プラン記載)公式確認済未検証未検証
日本語で実際に生成できたかできた(2026.08.19)実測できた(2026.08.19・ボイス Denki)実測できた(2026.08.19)実測
そのほかの無料枠の中身モデルを v3 / Multilingual v2 から選べた実測文字起こし10分/プロジェクト10公式確認済ボイス1,000以上/Dubbing・Voice Changer も使える/音声クローンは不可公式確認済

料金・無料枠の条件は変わります。契約前に必ず公式で現在の値を確認してください。「―」は当研究所がまだ確かめていない項目です。「できた」の行は2026年8月19日に実際に生成した記録です。

確認元です。ElevenLabs料金/Murf「Is Murf free to use?」/Speechify Studio料金(2026年8月20日〜22日確認)。 実使用の記録は 2026年8月19日の検証記録 にあります。 いずれも広告リンクではありません。

数字を横に並べても、比較になりません

「10,000クレジット」「10分」「600クレジット」。この3つを並べて、どれが多いか分かるでしょうか。分かりません。単位が違うからです。

サービス 何を数えているか
ElevenLabs 入力した文字数
Murf 作った音声の長さ(分)
Speechify Studio 作った音声の長さ(秒)

この違いは、実際に使うとそのまま効いてきます。

  • 文字で数える(ElevenLabs)— ゆっくり読ませても消費は変わりません。原稿の長さだけで決まります
  • 時間で数える(Murf・Speechify)— ゆっくり読ませると、そのぶん減ります

間を空けた落ち着いたナレーションを作りたい人ほど、時間で数えるほうが不利になります。

ElevenLabsだけは、実測で換算できます

2026年8月19日、当研究所はElevenLabsの無料枠で日本語の共通原稿を生成し、画面の残クレジットを記録しました。

入力文字数 減ったクレジット
450文字 −450
774文字 −774
774文字(モデルをv3に変更) −774

入力した文字数と、そのまま同じだけ減りました。公式ヘルプにも「Webで生成した場合は入力テキスト1文字につき1クレジット」と書かれており、実測と一致しています。

つまり無料の 10,000クレジットは、日本語でおよそ1万文字ぶんと考えられます。

⚠️ ただし一般化しないでください。公式ヘルプには、Voice Libraryで共有されている一部のボイスには倍率がかかるという但し書きがあります。今回使ったボイスでは倍率はかかりませんでしたが、選ぶ声によって減り方は変わります。

⚠️ 1万文字が「何分の音声」になるかは書きません。 読み速度を仮定しないと出せない数字で、当研究所は測っていないからです。未検証

Murf・Speechifyの「10分」は、当研究所の実測ではありません

  • Murf — 公式ヘルプに音声生成10分と書かれています
  • Speechify Studio — 600クレジットで、Voiceoverは1秒1クレジット。計算すれば600秒=10分です

⚠️ Speechifyの「10分」は計算値であって実測値ではありません。 実際に生成して、音声の秒数と残クレジットを突き合わせてはいません。未検証

さらにSpeechifyには、無料枠を減らす別の要因があります。ピッチ・速度・感情を変えて作り直すと、そのたびにクレジットを消費します(音量だけの調整と、変更なしの書き出しは無料)。作り込むほど減ります。

量より効くのは「持ち出せるか」です

無料枠を比べるとき、多くの記事は量の話で終わります。でも実務でつまずくのは、たいてい書き出しのほうです。

MurfとSpeechify Studioは、無料ではファイルを書き出せません。 どちらも公式が明記しています。

  • Murf — 「The ability to download and export projects is only available with a paid plan.」
  • Speechify Studio — mp3で書き出したいならプランを上げてください、という案内があります

Murfの料金ページには、無料トライアルの説明として 「Try Business Plan for free」「Everything in Business Plan (No Downloads)」 と書かれています。つまりMurfの無料は、上位プランの操作感を確かめる枠であって、作った音声を持ち帰る枠ではありません。

これは優劣ではなく、枠の目的の違いです。

目的 無料枠でできるか
音の良し悪しを確かめたい 3社ともできます
編集画面の操作感を確かめたい Murfが向きます(無料でBusinessの機能に触れます)
作った音声を手元に残したい MurfとSpeechifyはできません

無料で音を手元に残せるのは、3社のうちElevenLabsだけです

ElevenLabsの無料プランで作った音声は、MP3で書き出せます。 公式の料金比較表には、Freeプランの音質として 128 kbps / 44.1kHz と記載されています(2026年8月27日 再確認)。

⚠️ ひとつ正確に書いておきます。「無料プランで書き出せる」と明文で述べた公式ページを、当研究所はまだ見つけていません。 根拠は、料金比較表にFreeの音質が記載されていることと、当研究所が実際に無料枠で生成できたことです。MurfとSpeechifyのように、公式が「有料プランから」と名指しで書いている行とは、証拠の強さが違います。

この差は「無料で試す計画」がそもそも成立するかどうかに直結します。

  • ElevenLabs — 作って、手元に置いて、自分の動画に当てて雰囲気を確かめられます(※商用利用は不可なので、公開はできません)
  • Murf・Speechify Studio — ブラウザで聞いて比べるところまでです

3社とも、無料で作った音声は仕事に使えません

ここは3社そろって同じ結論です。

  • ElevenLabs — 無料プランで作った音声は非商用に限る。無料または未ログインで公開する場合は帰属表示が必須(タイトルに elevenlabs.io または 11.ai を入れる)
  • Murf — 無料トライアルに商用利用の権利は付かない
  • Speechify Studio — Studio Freeに商用利用の権利は付かない(音声クローンも不可)

さらにElevenLabsについては、公式が明確にこう書いています。

Content created outside of a paid subscription (before or after) cannot be used commercially

有料に上げても、無料のあいだに作った音声はさかのぼって商用利用できません。 気に入ったら、有料プランで作り直すことになります。

規約の原文と、3社の細かい違いは AI音声を無料のまま商用利用できる? にまとめました。

無料枠で「やるべきこと」は1つです

当研究所が3社の無料枠を全部使ってみて、いちばん価値があったのはここでした。

自分の原稿を、そのまま日本語で読ませてみること。

英語圏のレビューをいくら読んでも、日本語がどう聞こえるかは分かりません。そして日本語の出来はモデルによって大きく変わります。 実際、ElevenLabsは同じ原稿・同じボイスのまま、Multilingual v2 と v3 で当研究所の評価がひっくり返りました。

無料枠は、その確認のために使うのがいちばん効きます。クレジットを節約することが目的ではありません。

聴いた結果は AI音声3社を同じ日本語原稿で比較 に書きました。

無料枠だけで目的を果たせる人

  • 自分の原稿を日本語で読ませて、音の良し悪しを確かめたい
  • 契約するサービスとプランを、聴いてから決めたい
  • 編集画面の操作感を先に確かめたい(Murfの無料が向きます)
  • ElevenLabsのモデル差(v2とv3)を、自分の耳で確かめたい

最初から有料を見たほうがいい人

  • YouTube・広告・納品物など、収益や仕事に関わるものに使う(3社とも無料は商用不可です)
  • MurfやSpeechifyで作った音声を手元に残したい(この2社は無料では書き出せません)
  • 帰属表示(タイトルにサービス名を入れる)を入れたくない(ElevenLabsの無料公開では必須です)
  • 無料のうちに本番用の音声を作り置きしたい(ElevenLabsは有料化後もさかのぼって商用利用できません)

2026年8月20日〜22日に3社の公式ページで確認した内容と、2026年8月19日に3社の無料枠で実際に日本語音声を生成した記録にもとづく整理です。有料プランは契約していません。

このページで確かめていないこと

  • ElevenLabsの無料プランでの書き出し可否を、公式が明文で述べているか — 料金比較表の音質記載と実使用が根拠で、名指しの一文は見つけていません
  • Speechifyの600クレジットが、実際に何分の音声になるか(公式の1秒1クレジットからの計算値だけ)
  • Murf・Speechifyの帰属表示の要否
  • ElevenLabsの10,000クレジットが何分の音声になるか(読み速度を仮定しないと出せません)
  • 改行や空白が1文字として数えられるか(ElevenLabs)
  • Voice Libraryの倍率がかかるボイスで、どれだけ余計に減るか
  • Murfの10分・Speechifyの600クレジットで、774文字の原稿が何回作れるか
  • 有料プランでの音声品質 — 2026年8月19日の試聴はすべて無料枠です

数字の出どころと、その日の画面表示をそのまま残した記録は AI音声3サービス検証の生記録(2026年8月19日) にあります。

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